帆布についてもっと知る│用途はバッグやポーチだけじゃなく古い歴史も

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帆布についてもっと知る│用途はバッグやポーチだけじゃなく古い歴史も

ハンドメイドをしていると必ず耳にする帆布生地。
帆布は「ほふ」ではなく「はんぷ」と読みます。
現在では、帆布のトートバッグやショルダーバッグ、リュックなどに使用されています。
そんな帆布は実は日本でも古い歴史を持った素材なのです。

 

帆布の歴史

古代エジプト、帆布は船の帆として使用されていたと知られており、亜麻(リネン)素材で織られていたようです。
しっかりとした丈夫な亜麻(リネン)帆布はミイラを包む布にも使用されていた事が明らかになっています。
日本では18世紀頃に船頭だった工楽松右衛門が早い船を作るため、綿帆布を発明しました。
当時の船の帆は丈夫ではなかったため、2枚や3枚を繋ぎ合わせて帆を作ることが主流でした。
工楽松右衛門は、その丈夫でない帆をどうにかして強く、船が早くなる帆を作ることができないだろうかと考え抜いた末に播州の特産である太い木綿糸を使用し、綿帆布の開発に繋がりました。
「松右衛門帆」と名付けた綿帆布の帆はすぐに全国に広まっていったとされています。

 

帆布とは何なのか

帆布とは、英語で「キャンバス」と言われるもので、生地で織物(布帛)の種類に該当します。
現在では主に綿(コットン)糸を撚り合わせて平織組織で丈夫に織り上げたものが主流となります。
私達のオンラインストアでも帆布を使う用途に対してよくお問い合わせをいただきます。
帆布は下記のような身近なものにも利用されています。

●跳び箱の布
●学校などで使用されているテント
●学校のマット
●ソファの布(一部の)
●お相撲さんのまわし
●絵を書くためのキャンバス

意外と身近なものに利用されていることがわかります。
一般的に制作される場合に多く使用される用途は、バッグ、ポーチ、リュック、エプロン、コート、サロペット、ジャケット、帽子、カーテンなどに取り入れられたりしています。

帆布は英語で「キャンバス」と言われますが、日本の繊維業界の中ではキャンバスは帆布よりやや薄いものとされています。
本来の意味は同じなので同じ意味で使用される場合もありますが、そこは少し曖昧な部分となるのが現状です。
例えば、リネンキャンバス、コットンキャンバス、綿麻キャンバスなどの品名の場合は、帆布ではないとお考えいただいてほぼ間違いありません。
しかし綿帆布やリネン帆布と記載がある場合は間違いなく帆布に該当するものになるでしょう。
曖昧でわかりにくい場合は、事前に確認を取りましょう。

 

 

帆布の~号とは

帆布では、よく8号帆布や11号帆布という数字が記載されているのを見ます。
これは、帆布の厚みを意味する数字であり、数字が小さくなればなるほど、厚みと重みが増すと考えられます。
基本的に生地を使用してバッグや小物を制作するのに向いている号数は6号~11号程度となります。
8合あたりの号数でトートバッグを制作すると、接着芯無しで自立する程度の厚み、硬さ。
それでは、少し帆布の号数と糸番手、糸の撚り合わせの本数、1インチあたりの糸の本数など表にして見てみましょう。

サイズ 原糸
密度(本/inch)    重さ  引張強さ  伸び率
号数 番手 タテ糸撚り合わせ数 ヨコ糸撚り合わせ数 タテ糸 ヨコ糸 g/㎡ タテ方向kg ヨコ方向kg タテ方向% ヨコ方向%

10 7 8 28-32 18-22 1014 160以上 160以上 43以下 16以下
10 7 7 28-32 16-20 941  160以上 130以上 43以下  16以下
10 6 6 28-32 19-23 867 140以上 125以上  43以下 16以下
10 6 5 29-33 18-22 794 140以上 100以上 43以下 16以下
10 4 5 32-36 23-27 720 105以上 125以上  41以下  15以下
10 4 4 32-36 23-27 647 105以上 95以上  41以下  15以下
10 3 4 34-38 24-28 573 80以上 95以上  41以下  15以下
10 3 3 34-38 24-28 500 80以上 65以上  41以下  15以下
10 2 3 44-48 33-37 510 70以上 90以上 39以下  14以下
10 10 2 2 45-49 34-38 428 70以上 65以上 39以下 14以下
11 10 2 1  43-47 39-43 343 60以上 35以上 39以下 14以下

備 考
1. 糸の番手は綿番手によりその許容差±3%とする。 2. 重さの許容差は、±3%とする。 3. 重さは無水量に9%の水分を加えた重さとする。

参考:丸進工業株式会社

表を確認してもわかるように、基本的に帆布は10番手の糸を何本より合わせるかで号数が変わってきます。
密度は当然ながら糸が太くなるにつれて1インチに打ち込める本数が少なくなってくるので号数が上がっていく(少なくなる)につれて、打ち込み本数も少なくなる傾向です。

帆布が古くから使い続けられている理由

今ではバッグなどお洒落な用途でも使われてきていますが、古くから様々なものに使用されていた理由として、第一に「丈夫」なことが挙げられます。
そのしっかりとした生地感は耐久性が非常に高く、水も通しにくいことから本当に重宝されていました。
使い込むうちに柔らかく、生地自体の風合いが良い方に変化していくのも帆布の魅力の一つです。

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APUHOUSE FABRICの帆布について

APUHOUSE FABRIC公式 オンラインストアで販売している帆布は、こだわりの水通し不要の帆布を豊富なバリエーションで揃えています。
生地の全ての加工を終えた後に、高温で一気に洗いをかけることで余分な不純物を取り除き、綿本来のあるべき姿を生み出しました。
「どこでも手に入る帆布」ではなく、当社ならではの「質」を体感していただきたい想いを込めた帆布です。

こだわりの帆布はこちらからご確認いただけます。

まとめ

「綿の平織の生地」だけの枠では収まらず、「綿の平織の枠の中にある帆布」。
その帆布は非常に古くから船の帆やテントなど様々なものに使い続けられ、愛され続けていました。
今では、バッグやリュック、エプロンなどお洒落なものへの用途が広まってきてハンドメイドをしている方やファッション関係に携わっている方なら誰でも耳にしたことのある素材と言えます。
その帆布は綿の平織組織の織物の中でも格段に丈夫でラフに使える生地、そして使い続けるうちにどんどんと馴染んで育っていく生地です。
今回はそんな生地の号数についてや素材の良さをお伝えさせていただきました。
帆布を使ったことのない方や検討している方も是非一度ご利用してみてください。

 

 

 

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