綿麻生地、その名の通り、綿(コットン)と麻(リネン、ラミー、ヘンプなど)を混合した生地の事をそう呼ぶ。
なんとなく、雰囲気は理解しているがどのような素材なのだろうか。
また、その綿麻生地にはどのような特徴、そしてどのような風合いを感じられるのか。
綿麻生地について
綿麻生地は、綿(コットン)と麻(リネン、ラミー、ヘンプなど)を混合している為、混率の内容で何を多くブレンドするのかで機能面や風合いが大きく異なってくる。
保温性に優れて大変柔らかな繊維が特徴の綿(コットン)に比べ、比較的硬い繊維が特徴の麻(リネン、ラミー、ヘンプなど)。
麻は吸湿性や放湿性、通気性が大変優れた繊維なので麻を混合することで上記の特徴を綿にミックスすることができる。
どちらも天然繊維(植物繊維)で大地の恵みから作られた繊維ということは同じですが、私たちが感じる感覚的な風合いは全く異なるものであります。
綿と麻を混合した生地は多く存在し、当店でも多くの素材を扱っている。
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「綿より通気性がいい素材が欲しい」「リネンの固い感じが苦手」「リネンはチクチクする」「リネンは高いから綿麻で」といった思いを持っている方は多くおられ、そんな方達の虜になる素材と言っても過言ではないでしょう。
さて、本題の綿麻の特徴ですが、一番の特徴を軽くでまとめると下記になるだろう。
麻の通気性と少しのシャリ感、綿の柔らかさをうまく調和させた生地
綿100%や麻100%も非常に魅力が詰まった素材でありますが、綿麻生地には綿麻にしか出せない独特な風合いや特徴が詰め込まれています。
「仕立て映えする」「扱いやすい」をコンセプトにこだわりの天然素材を提供しています。
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加工で異なる更なる風合い
生地は加工を行うことで本来の風合いを変化させることができます。
染色の際に液流染色で洗い込み、生地の繊維をほぐしたり、エアータンブラー加工を行うことで硬めの仕上がりだった生地を一気に柔らかくすることが可能です。
この加工による風合いの変化は、綿麻生地に限らず、麻100%でも綿100%でも行うことができます。
当店の綿麻生地も、様々なこだわりの加工を行っている素材が多いので、柔らかさや独特な触り心地をお楽しみいただけます。
使用する糸でも風合いが異なる
綿麻生地の「綿と麻」、この2つを使い生地を製造するのですが、使用する糸でも風合い、触り心地などが異なります。
それは、混紡糸を使用するのか、それとも、交織で製造するのかがポイントとなります。
混紡糸とは、綿と麻をあらかじめ一本の糸にされた糸の事をそう呼びます。
綿と麻の混率のパーセンテージで様々な風合いの違いがありますが、ハーフリネン、いわゆる綿50% 麻50%の混率だった場合で、混紡糸を使った場合と交織で製造した場合で風合いと特徴が異なります。
綿糸は柔らかく、麻糸は固いという特徴がありますので交織の場合は緯糸、もしくは経糸にどちらかの素材の100%の糸を使用します。
例えば、緯糸に麻100%、縦糸に綿100%の糸を使い織り上げた場合は緯糸が麻100%なので横方向へはシワが出やすく、縦方向には横よりはシワが出にくい特徴があります。
交織の場合は、表情と風合いが各糸により分かれて感じられるので高級感があります。
また、綿麻の風合いを最大限に感じられる織り方かと当店では考えています。
暑い季節も快適に過ごせる
綿麻生地は、綿100%の生地に比べると比較的夏場の気温が高い暑い日や蒸し暑くジメジメとした日にも快適に過ごせるという特徴があります。
その理由は、麻の特徴である通気性や吸湿性、放湿性などが加わっているからと言えます。
もちろん、麻100%の素材には劣ることは違いありませんが、綿100%の生地よりは快適に過ごせることは間違いないでしょう。
また、加工方法や混率のパーセンテージにもよりますが、シャリ感のある綿麻生地は清涼感を感じることができるのも魅力です。
清涼感を感じられる生地は、感覚的に涼しい気持ちになることが可能で日本の暑い夏場に重宝することとなるでしょう。
綿麻生地の特徴
さて、綿麻生地の特徴について、上記の「綿麻生地について」で ” 麻の通気性と少しのシャリ感、綿の柔らかさをうまく調和させた生地 ” とお伝えいたしました。
もっと深く追求していくと一言では表すのは難しく、綿麻生地でも「綿の様な生地」も存在するし、「麻の様な生地」も存在する。
それは、混率や糸(混紡糸か交織)でも変わってくる、更には加工でも変わってくる。
綿麻の特徴は大きく分けて下記の3つの特徴があると考えられます。
- 綿より高い通気性
- 綿より少し涼しい
- 綿よりシャリ感がある
- 麻より柔らかい
この特徴から考えても、暑い季節は綿より快適に過ごせることがわかる。
触り心地も比較的、麻より柔らかい素材なので硬い生地が苦手な方などにも気に入っていただけるのではないでしょうか。
まとめ
綿に麻を加えることで、風合いや特徴がこんなにも変化するということがわかりました。
冬場は寒く、夏場は湿度が高くて暑い日本では季節に合った素材をうまく使い分ける必要があります。
綿麻生地は一年を通して使える素材ですが、春~秋にかけての用途が一番お勧めです。
当店でも多く綿麻生地を扱っていますので是非一度ご覧頂ければと思います。